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ポリープの発見
- 大腸カメラ(下部内視鏡)で大腸の内部を詳細に観察し、ポリープの有無を確認します。
- ポリープの大きさや形状、位置、粘膜の状態を考慮し、切除の適応があるかを判断します。
大腸カメラ(下部内視鏡)検査は、肛門から細長いチューブ状の内視鏡を挿入し、直腸や結腸の内部を観察する検査です。内視鏡の先端には超小型のCCDカメラが搭載されており、大腸粘膜の色調変化や異常をくわしく確認できます。この検査では、大腸ポリープやがん、潰瘍、炎症などを発見することが可能です。
また、検査中に病変が疑われる部分があれば、組織の一部を採取し、顕微鏡による病理検査(生検)をおこないます。さらに、希望される場合には、同時にポリープを切除することも可能です。 大腸ポリープは、5~10年かけて大きくなり、一部ががん化することが知られています。そのため、ポリープを早期に発見し切除することは、大腸がんの予防にもつながります。
当クリニックでは、検査中に発見されたポリープをその場で日帰り切除することが可能です。 ただし、ポリープの大きさや形状によっては、事前にご希望されていても、医師の判断により切除を見送る場合もあります。
大腸ポリープの切除方法にはさまざまな種類がありますが、ポリープの大きさや形状、位置、性質を専門医が内視鏡画像をもとにくわしく確認し、その場で最適な方法を選択します。 すべてのケースで同じ方法が適用されるわけではなく、患者さまの状態に応じて適切な処置をおこないます。不安な点がございましたら、事前にお気軽に医師までご相談ください。
高周波 スネア法 |
ポリープの根元にワイヤーを引っかけ、電流を流して焼き切る方法です。比較的大きなポリープに適用されます。 |
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コールド スネア法 |
電流を使用せず、ワイヤーを締め付けてポリープを切除する方法です。電気を使わないため、組織への負担が少なく、出血リスクが低減できます。 |
内視鏡的粘膜切除術(EMR) | 平坦なポリープに対して、生理食塩水などを注入して粘膜を持ち上げた後、スネアで切除する方法です。粘膜の下にクッションを作ることで、より安全に切除することが可能です。 |
ポリープの直接摘除 | 非常に小さなポリープの場合、そのまま鉗子で摘み取ることができます。 |
止血処置 | 切除後に出血が見られた場合は、止血剤の使用やクリップによる止血処置をし、必要に応じて縫縮をおこないます。 |
ポリープの個数によっては、一度の検査で5~6個までしか切除できない場合があります。その場合は、再検査をおこない、残りのポリープを切除する必要があります。
出血や穿孔(腸に穴があくリスク)が高いと判断された場合は、当クリニックから連携している高次医療機関をご紹介し、入院での処置をご案内することがあります。
ポリープの切除は、検査中に発見されたポリープをその場で安全に取り除く処置です。ポリープの大きさや形状、位置に応じて、専門医が適切な方法を判断し、最適な切除方法を選択します。
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専門医がポリープの特徴を確認し、その場で最適な切除方法を決定します。
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切除したポリープは病理検査(生検)をおこない、良性・悪性の判断をします。
患者さまには、ポリープの状態や病理検査の結果の見通し、今後の注意点についてくわしく説明をおこないます。
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切除後3~10日間は再出血のリスクがあるため、生活制限が必要です。ご説明させていただくご注意いただきたいポイントをしっかりお守りいただき安全にお過ごしください。
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切除したポリープの病理検査結果が判明次第、再診にてご説明します。
大腸ポリープは良性のものが多いですが、放置すると一部が時間をかけてがん化する可能性があります。そのため、定期的に大腸カメラ検査を受け、ポリープが見つかった場合は早期に切除することが重要です。内視鏡検査を受けることで、がんの予防だけでなく、大腸の健康を維持することにもつながります。40歳を過ぎた方や、便通異常・血便などの症状がある方は、一度しっかりと検査をおすすめします。