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胃ポリープはがんになる?健診で指摘されたら知っておきたいこと

2025.11.29

神戸市のきなが内科・内視鏡クリニック

「健康診断のバリウム検査で『胃ポリープの疑い』と指摘された」
「胃カメラを受けたらポリープがあると言われたが、どうすれば良いのだろう?」

胃にポリープがあると聞くと、多くの方が「がんになるのでは?」と不安に感じてしまうかもしれません。しかし、結論から言うと、胃ポリープのほとんどはがん化の心配がない良性のものです。

大切なのは、ポリープの種類を正確に把握し、もっと重要な「ポリープが育った土壌(あなたの胃粘膜の状態)」を知ることです。ポリープの指摘は、ご自身の胃の健康状態と向き合う絶好の機会なのです。

今回は、私たちの理念である「胃がん・大腸がんで亡くなる不幸をなくしたい」という想いに基づき、胃ポリープの種類と本当のリスク、そして胃カメラ検査の重要性についてお伝えします。

胃ポリープとは? 主な3つの種類とがん化リスク

胃ポリープは、胃の粘膜がイボのように盛り上がったもので、主に以下の3種類に分けられます。

1.胃底腺ポリープ

ピロリ菌に感染していない、健康できれいな胃に見られることが多く、がん化の心配はほとんどありません。切除も不要で、経過観察となります。

2.過形成性ポリープ

多くは良性ですが、2cmを超えると稀にがん化することがあります。このポリープの重要な特徴は、ピロリ菌感染による慢性胃炎(萎縮性胃炎)を背景に発生しやすいことです。原因であるピロリ菌を除菌すると、ポリープが自然に小さくなったり消えたりすることもあります。

3.腺腫性ポリープ(胃腺腫)

これは「前がん病変」、つまりがんになる可能性を秘めたポリープです。こちらもピロリ菌感染による萎縮性胃炎が進んだ粘膜から発生しやすく、がん化を防ぐために内視鏡での切除が推奨されることが多いタイプです。

重要なのはポリープが育った「胃の粘膜」の状態

胃ポリープの診断で最も重要なのは、ポリープそのものよりも、それが育った背景にある胃粘膜の状態、特に「萎縮性胃炎」の有無と程度を評価することです。

萎縮性胃炎とは、長年のピロリ菌感染により胃粘膜が痩せてしまい、胃がんが発生しやすい「荒れた畑」のような状態です。たとえ見つかったポリープが良性の胃底腺ポリープでも、胃の他の場所に萎縮性胃炎が広がっていれば、あなたは胃がんのハイリスク群ということになります。

バリウム検査ではポリープの「影」はわかっても、この最も重要な胃粘膜の「色」や「質感」までは評価できません。胃全体の健康状態と将来のがんリスクを正確に把握するために、胃カメラ検査は不可欠なのです。

だからこそ「高精度な胃カメラ検査」が重要なのです

院長の木長は「人間ドック健診専門医・指導医」であす。健康診断の結果を専門的に解釈し、ポリープを指摘された方の不安に寄り添い、「高精度な」検査で確実な診断を提供します。

専門医による診断とAIによるサポート

「日本消化器内視鏡学会のスクリーニング認定医」である医師の豊富な経験に加え、当院では最新のAI画像診断支援システムを導入しています。AIが粘膜の微細な変化を検知し、医師の診断をサポートすることで、より見逃しの少ない精密な検査を目指します。

ピロリ菌感染のチェックと治療

過形成性ポリープや腺腫、あるいは萎縮性胃炎が見つかった場合は、その場でピロリ菌の検査も行います。陽性であれば、胃がん予防の観点から除菌治療を強くお勧めしており、当クリニックで一貫して対応可能です。

苦痛に配慮した検査

診断の重要性はわかっていても、検査が苦しいのは嫌なものです。当院では、眠っている間に検査が終わる鎮静剤の使用や、嘔吐反射の少ない経鼻内視鏡(鼻からのカメラ)を選択でき、安心して検査を受けていただけます。

ポリープの指摘は、胃の健康と向き合う絶好の機会です

胃ポリープの指摘は、不安の種ではなく、ご自身の胃の状態を知り、将来の胃がんリスクを低減させるための貴重なきっかけです。

大切なのは、専門の医療機関で胃カメラ検査を受け、ポリープの種類と胃粘膜の状態を正確に把握することです。院長は「何でも気軽に話しかけて相談してほしい」と考えています。「健診でこう言われたんだけど」といった漠然とした不安でも構いません。どうぞお気軽にご相談ください。

神戸市灘区、阪急「王子公園駅」すぐの当クリニックが、皆さまの胃の健康をしっかりとサポートいたします。

院長 木長 健

執筆者

きなが内科・内視鏡クリニック
院長 木長 健

専門医・資格・所属学会

  • 日本消化器内視鏡学会上部消化管内視鏡・大腸内視鏡スクリーニング認定医
  • 人間ドック健診専門医・指導医
  • COH労働衛生コンサルタント
  • 日本医師会認定産業医

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