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胃がんリスクは「除菌」で下げられる。ピロリ菌陽性を指摘されたら知っておきたいこと

2025.11.29

神戸市灘区 きなが内科・内視鏡クリニックが解説

「胃がん・大腸がんで亡くなる不幸をなくしたい」

これは、きなが内科・内視鏡クリニックの最も大切な想いです。

胃の不調を感じながらも、「いつものこと」と見過ごしていませんか?その症状の裏には、胃がんの最大の原因とされるピロリ菌の感染が隠れているかもしれません。ピロリ菌は、除菌することで胃がんのリスクを大幅に下げることが可能です。

今回は、皆様が胃がんで後悔しないために、ピロリ菌のリスク、検査・除菌治療の具体的な方法、そして「質の高い」胃カメラ検査がなぜ重要なのかをお伝えします。

  1. ピロリ菌感染が胃がんリスクを大幅に高める理由

ピロリ菌は主に幼少期に感染し、胃の中に棲みつきます。そして、慢性的な炎症を引き起こし、胃粘膜が薄く痩せてしまう「萎縮性胃炎」を進行させます。この萎縮性胃炎こそが、胃がんが発生しやすい土壌となるのです。実際、ピロリ菌感染者の胃がん発生リスクは、非感染者の10倍以上とも言われています。

また、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の主な原因でもあり、胃もたれ、不快感、消化不良といった日常的な不調を引き起こします。

  1. なぜ「質の高い」胃カメラ検査が不可欠なのか?

ピロリ菌の除菌治療を保険適用で行うためには、事前に胃カメラ検査を受け、慢性胃炎などの存在を確定診断することが必須条件です。しかし、私たちは単に条件を満たすためだけでなく、胃がんから命を守るために「質の高い」検査が必要不可欠だと考えています。

  • 胃がんの早期発見:ピロリ菌に感染している胃は、がんが発生しやすい状態です。胃カメラで粘膜を直接観察し、ごく初期の小さながんや前がん病変を見逃さないことが何よりも重要です。
  • 正確な診断:炎症や萎縮の範囲・程度を正確に把握し、将来のがんリスクを評価します。
  • 同時検査:検査中に胃の組織を採取し、その場でピロリ菌の有無を調べることも可能です。

 

きなが内科・内視鏡クリニックのこだわり

当クリニックでは、すべての患者様に安心して精密な検査を受けていただくため、以下の体制を整えています。

  • 経験豊富な医師とAIによる高精度診断:「日本消化器内視鏡学会のスクリーニング認定医」であり、約25年の経験を持つ院長が、最新のAI画像診断支援システムを活用し、ダブルチェック体制で微細な病変も見逃しません。
  • 苦痛を最小限に抑える選択肢:嘔吐反射が少なく会話も可能な経鼻内視鏡(鼻からのカメラ)や、眠っている間に検査が終わる鎮静剤の使用にも対応しています。
  1. ピロリ菌の検査方法:内視鏡を使う方法と使わない方法

ピロリ菌の検査には、以下のような種類があります。まずは胃カメラで胃の状態を確認し、その上で最適な検査法を選択します。

検査方法 特徴 検査時の内視鏡使用
迅速ウレアーゼ試験 胃粘膜を採取しピロリ菌の酵素反応で最短15分で判定。 必要
組織鏡検法 採取した組織を顕微鏡で直接観察。 必要
培養法 採取した組織で菌を培養して確認。 必要
尿素呼気試験 検査薬を飲んだ後の呼気を調べる。

精度が最も高く、除菌後の判定にも使用。

不要
便中抗原測定 便中のピロリ菌の抗原を調べる。 不要
抗体検査(血液・尿) 血液や尿中の抗体を測定。

過去の感染でも陽性になることがある。

不要
  1. 除菌治療のステップと、その後の継続的なケア

ピロリ菌感染が確認されたら、除菌治療を行います。

  • 一次除菌3種類の薬(胃薬1種+抗生物質2種)を7日間服用します。成功率は約90%です。
  • 二次除菌:一次除菌で成功しなかった場合、薬の種類を変えて再度7日間服用します。二次除菌まで含めると、95%以上の方が除菌に成功します。

 

【除菌治療で起こりうる副作用について】

除菌治療では、抗生物質を服用するために副作用が起こることがあります。主な症状は、軟便・下痢、味覚異常(苦味など)、発疹などです。多くは軽度なものですが、もし症状が出た場合は、自己判断で服用を中止せず、必ず当クリニックにご相談ください。 特に、自己判断で服用を中止すると、除菌が失敗に終わるだけでなく、薬への耐性ができてしまい、次の治療が困難になる可能性があります。私たちは副作用にも適切に対処しながら、患者様が最後まで治療をやり遂げられるようサポートしますので、ご安心ください。

  • 効果判定:服薬終了から2ヶ月以上あけて、主に尿素呼気試験で除菌が成功したかを確認します。

除菌に成功すれば、胃がんの発生リスクを約1/3にまで減少させることができます。 ただし、リスクはゼロにはなりません。そのため、除菌後も定期的に胃カメラ検査を受け、胃の状態を確認し続けることが非常に重要です。当クリニックでは、除菌後のアフターフォローまで責任をもってサポートします。

  1. 胃がんで後悔しないために。神戸市灘区での対策は当クリニックへ

  • 慢性的な胃もたれや不快感がある方
  • ご家族に胃がんになった方がいる方
  • 健診や人間ドックでピロリ菌陽性を指摘された、あるいは胃炎を指摘された方
  • 神戸市のがん検をきっかけに、詳しく調べてみたいと思った方

上記に当てはまる方は、症状がなくても一度ご自身の胃と向き合うことを強くお勧めします。院長は「何でも気軽に話しかけて相談してほしい」と考えています。どんな些細な不安でも、お気軽にご相談ください。

当クリニックは阪急神戸線「王子公園駅」東口より徒歩3分です。未来の健康のために、今、一歩を踏み出しましょう。

院長 木長 健

執筆者

きなが内科・内視鏡クリニック
院長 木長 健

専門医・資格・所属学会

  • 日本消化器内視鏡学会上部消化管内視鏡・大腸内視鏡スクリーニング認定医
  • 人間ドック健診専門医・指導医
  • COH労働衛生コンサルタント
  • 日本医師会認定産業医

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