神戸市灘区 きなが内科・内視鏡クリニックが解説

食後に胸焼けや酸っぱい液体が上がる感じで困っていませんか?
これらの症状は、日常生活の質(QOL)を大きく低下させるだけでなく、放置することで将来的に食道がんのリスクを高める可能性があります。
「ただの胸焼け」と軽視されがちなこの症状の正体と、その先に潜む危険、そして早期発見・予防のためになぜ胃カメラ検査が重要なのかを、消化器内科を専門とし、豊富な内視鏡検査の経験を持つ医師の視点からお伝えします。
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逆流性食道炎(GERD)とは?主な症状と特徴

逆流性食道炎(GERD: Gastroesophageal Reflux Disease)は、胃酸や胃内容物が食道に逆流し、食道の粘膜を刺激して炎症を引き起こす疾患です。日本国内でも有病率は高く、高脂肪食や肥満の増加に伴い、患者数は増加傾向にあります。
主な症状
- 胸焼け:胸のあたりに焼けるような痛みや不快感がある。
- 呑酸(どんさん):酸っぱい液体や胃液が喉まで上がり、不快感や苦みがある。
これらの症状は、食事の後や横になった際に悪化しやすいのが特徴です。当クリニックにも、長年の胸焼けに悩まれて来院される方が多くいらっしゃいます。
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放置の危険性:バレット食道と食道がんのリスク

胃の粘膜は強力な胃酸に耐えられますが、食道の粘膜はそのような構造をしていません。そのため、胃酸の逆流が長期間続くと、食道は慢性的な炎症や損傷を負うことになります。
この状態を放置すると、食道粘膜が防御反応として、本来の組織(扁平上皮)から胃の粘膜に似た組織(円柱上皮)へと変化してしまうことがあります。これが「バレット食道」です。
バレット食道は前がん病変、つまりがんになる一歩手前の状態として知られており、食道がん(特に食道腺がん)の発生リスクを著しく高めます。
食道がんの最も恐ろしい点は、初期には自覚症状がほとんどないことです。胸焼けや喉の違和感といった症状が現れた時には、すでに進行しているケースも少なくありません。だからこそ、症状が軽いうちに適切な診断を受けることが極めて重要なのです。
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食道がん予防に「胃カメラ検査」が不可欠な理由

胸焼けや呑酸の原因を特定し、将来の重篤な病気を防ぐためには、内視鏡検査(胃カメラ/上部消化管内視鏡検査)が唯一かつ最善の手段です。
炎症・病変の直接確認:食道粘膜の炎症、びらん(ただれ)、潰瘍の有無を直接観察し、逆流性食道炎の重症度を正確に診断します。
バレット食道のリスク評価:粘膜の変化を視覚的に捉え、がん化のリスクを評価できるのは胃カメラだけです。
がんの早期発見と確定診断:疑わしい部分があれば、その場で組織を採取(生検)し、顕微鏡で調べることで、早期がんや前がん病変を確実に診断できます。
きなが内科・内視鏡クリニックの胃カメラ検査

当クリニックは、「胃がん・大腸がんで亡くなる不幸をなくしたい」という強い想いのもと、患者様の負担を最小限に抑え、かつ精度の高い検査を提供することに徹底的にこだわっています。
特徴①:資格を持つ医師による精密な診断
院長の木長は、約25年間、内科医・内視鏡医として数多くの症例を経験してきました。「日本消化器内視鏡学会上部消化管内視鏡・大腸内視鏡スクリーニング認定医」や「人間ドック健診専門医・指導医」の資格を持ち、質の高い検査を提供します。
特徴②:苦痛を最小限に抑えるための多様な選択肢
「胃カメラはつらい」というイメージを払拭するため、当クリニックでは患者様のご希望に合わせて検査方法を選択できます。特に、嘔吐反射が起こりにくい経鼻内視鏡(鼻からのカメラ)では、院長は10,000症例以上の経験があります。また、眠っている間に検査が終わる鎮静剤の使用にも対応しており、多くの方が苦痛なく検査を終えられています。
特徴③:最新AI技術による見逃しの少ない検査
検査の精度をさらに高めるため、AIによる画像診断支援システムを導入しています。経験豊富な医師の目にAIのサポートを加えることで、微細な病変の見逃しを防ぎます。
まとめ:気になる症状は経験豊富な医師にご相談ください

逆流性食道炎の症状は、生活習慣の改善や適切な薬物療法でコントロール可能です。しかし、「ただの胸焼け」と自己判断して放置することが、最も危険です。
院長は「何でも気軽に話しかけて相談してもらえることをモットーに、ときにはおせっかいなくらいの仕事をしてきました」と語るように、患者様一人ひとりと真摯に向き合うことを信条としています。産業医としての経験も豊富ですので、お仕事を続けながらの治療についても、ぜひご相談ください。
胸焼けや呑酸、喉の違和感が続く場合は、食道がん予防のためにも、ぜひ一度胃カメラ検査をご検討ください。当クリニックは、阪急神戸線「王子公園駅」から徒歩3分です。あなたの一歩が、未来の健康を守ります。




